■外国為替取引における主要通貨のシェア
国際決済銀行(BIS)の統計によれば、世界の基軸通貨として捉えられている米国ドルは取引全体の4割以上を占め、他の通貨との比較で最も大きな割合になっています。次いでユーロが第2位であり、円はそれに続く第3位です。
上位3通貨で全取引量の7割近くを占めています。また、4位にはかつて世界の基軸通貨として存在感を示していた英国ポンドが、5位には人民元が位置しています。
米国ドルのシェアの大きさに注目が集まりますが、一方で経済規模が世界第2位の中国の人民元のシェアが相対的に小さいことも目に留まります。これは、人民元は同国政府によって自由な為替取引が厳しく制限されている資本規制下にある為です。
流通量が多いだけでなく、他通貨との自由な交換が可能である点もまた、世界の基軸通貨として米国ドルが認知されている重要な要素と言えるかもしれません。