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■毎年１.１万人が子宮頸がんになり、約２,９００人が亡くなっている

日本では年間１万１,０００人が子宮頸がんと診断され、約２,９００人が死亡していま す。国は２０歳から２年に１回の検診を推奨していますが受診率が低いのが現状です。 子宮頸がんは性交渉によるヒトパピローマウイルス（HPV）への感染が原因で、女性の 多くが一生に一度は感染すると言われています。ほとんどの人は自然に消滅しますが、 一部の人でがんになります。

■４月から９価ワクチンも開始。ほぼ予防できる子宮頸がん（小６～高１女子）

この感染をほぼ予防できるのが HPV ワクチンです。国はワクチン接種を公費として います。対象は性交渉前の小学６年生から高校１年生です。従来のワクチンは感染予 防効果が６０～７０％でしたが、９価ワクチンは８０～９０％ほどの予防効果を持ってい ます。また、従来は３回接種でしたが、９価ワクチンは１５歳前までなら２回で済みます。

■９年間もワクチン接種の積極勧奨が控えられた事態が尾を引く

問題は過去の経緯です。平成２５年４月に定期接種（無料接種）がスタートしたもの の、“副反応疑い症例”が大きく報道されたため、２か月後には接種を積極的に勧奨す ることを控えるとしました。このため８０％ほどの接種率が一気に１０％未満にまで落ち 込んでしまいました。令和４年４月から、やっと積極的な勧奨が再開され、令和５年４月 からは進化した９価ワクチンも公費接種となりました。でも、過去の副反応報道が強烈 だったためか、接種率が極めて低いと言われています。

■期待される平成９年度～１８年度生まれの従業員の把握と接種推奨

 企業で考えていただきたいのは、従業員の中に平成９年度～１８年度生まれの女性 についてです。この世代は接種機会を逃したと言われており、国は、昨年度から３年間 に限って、公費でキャッチアップ接種ができるようにしました。もちろん、９価ワクチンも 可能です。ただ、こちらも接種率は低いようです。企業アクションの一部パートナー企業 への緊急調査でも、対象の従業員に積極勧奨しているところはほとんどありません。

■男女を問わず、接種対象の子どもを持つ従業員にも周知・啓発を

 接種は任意ではありますが、子宮頸がんで命を失ってしまう人や、治療で子宮を失 ってしまう人がいることなどを考えれば、がんにならないようにするワクチン接種は重要 ではないでしょうか。また、男女を問わず、従業員の中にはワクチン接種対象の子ども を持つ方もいるはずですので、周知・啓発をお願いしたいと思います。「子宮頸がんは、 ワクチンでほぼ防げる」という認識を持つべきと専門医が見解を示しています。 ２０歳からの２年に１回の子宮頸がん検診受診で早期発見・治療 そして、ワクチンでも防げない HPV 感染もありますので、早期発見・早期治療のため に、２０歳からの２年に１回の子宮頸がん検診の受診勧奨を積極的に勧めてください。

保険カンパニー(株)吉野エージェンシーは健康経営優良法人2023認定企業、がん対策推進企業アクションの活動を推進しています。　　　　　　　

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